小説「飢餓海峡」の犯人樽見京一郎の出身地が京都の山の中で、大変貧しい状態だったように記憶していました。場所は、『京都府北桑田郡奥神林村字熊袋』。小説の中では、「熊袋ってえのは、鶴ヶ岡から、大汲の方へ入ったところじゃないかな」とされています。調べていくと、北桑田郡はもともと12村しかなく、奥神林村という名称は架空で、北桑田郡鶴ヶ岡村は実存していました。
その北桑田郡鶴ヶ岡村は、1955年 4月、5村が合併で京都府北桑田郡美山町鶴ヶ岡に、さらに2006年1月、4町合併で北桑田郡は消滅して、京都府南丹市美山町鶴ヶ岡に名称変更されていました。市町村合併を乗り越えてなんとか見つけました。
コメント
小説「飢餓海峡」を初めて読んだのは30年ほど前ですが、それからずっと樽見京一郎の出身地の奥神林村は京都府綾部市に同名で現存する村(googleマップでは郵便局名【奥神林局】しか表示されません)のことだと思っております。地図の中央にある頭巾山の西側です。
著者の水上勉さんはおそらくこの村をイメージして執筆されたのではないでしょうか?
投稿: | 2008年4月12日 (土) 16時42分
はじめまして。
最近岩内町へ行って「飢餓海峡」という小説の舞台であることを知りました。岩内の郷土資料館の館長さんは芝居もなさるそうで「飢餓海峡」の芝居にも参加されていたそうでした。それで「飢餓海峡」を読み始めたのです。
樽見京一郎の故郷の話を読んで、ぜひ写真を見たいと検索していたら、こちらへ辿りつきました。
熊袋は架空の場所でしたか・・・・。しかし、リアルな汁田の描写は本物のような気がします。当時はこういう過酷な場所が本当にあったんでしょうね。
投稿: 楽仙堂 | 2010年11月28日 (日) 19時32分